「この子はやればできるんです」という言葉を時々聞きます。「小さいころは○○ができて、天才少年・天才少女みたいだったのに...」と。でも、そういう子は、ごく普通の中学生になっています。残念ながら。
中学校に入学し、良い高校に入れようと親は一生懸命になるようですが、なかなか成績というのは上がることはありません。そんな簡単なものではないからです。3年生になって、そろそろ受験期だから、塾や家庭教師のお世話になった方がいいかと聞かれることもあるのですが、残念ながら成績は上がることはありません。親の気休めにしかすぎないのです。
しかし、成績を急激に上げた生徒もまれにいます。とても興味があったので、親に秘訣を聞いてみるのですが、たいてい塾をやめさせて、居間で親の前で勉強させると言います。本人のやる気に期待しても無理ですが、親の前で勉強することで、親に認めてもらうことにもなっているのでしょう。
時々、生徒からの相談で、「勉強しているのに、勉強しなさいと言われる」というのがあります。親が勉強している姿を見ていないので、そうなるわけです。親はわかってくれない、張り合いがなくなるわけです。ただし、この不況で、親が帰宅する時間も遅く、親の目の前で勉強するのも難しい状況の家庭もあります。
「この子はやればできるんです」というのは、その通りです。どのようにやらせるかが問題です。家庭の環境を整えるといっても、受験生に気を遣うような家庭ではいけません。そっとしておくのがいいわけではありません。親の目の届くところで勉強をするということが、どれほど効果があるか。「朝食を食べれば、頭が良くなる」という結果論の履き違いではなく、親が子どもに気をかけることが、朝食を食べさせることであり、成績が上がることにつながるのではないでしょうか。