次期指導要領では金融経済教育の充実を 識者らの研究会が要望書
投資の意義や役割に関する学習を一層充実させるとともに、担当教員を養成する段階で経済学の知識を身に付けてもらったり、お金や金融などの知識を体系的に学べる教科の新設を検討
「日本ではお金の話はタブーと言われ、学校で教えてくれない」として、学校で教えるように要望する声があります。
そもそも「お金の話」とは何かという疑問がありますが、金融教育として「お金の使い方(ローン・リボ)」「資産形成」「金融トラブル」「保険」など、多岐にわたります。記事の中での金融経済教育の最終目標は、投資をすることのように思えます。裏でお金が動いている匂いがプンプンします。「朝の読書」とか、「1人1台の情報端末」とかと同様、対象者が多いので、お金がたくさん動きます。表向ききれいごとで始まるものですが、お金の話でお金を動かすのですからずいぶん直球ですよね。
「お金の話」には、クレジットカードの使いすぎによる自己破産なども話題に上がります。ただ、クレジットカードの話題は、すでに中学校の家庭科の中に含まれています。クレジットカードを使うメリット・デメリットの中で、使いすぎの話は含まれています。実際にクレジットカードを使うことができる年齢ではないので、自分のこととして捉えるのは難しく、記憶から消えてしまうのではないでしょうか。少なくともそういう知識が必要な人ほど。
この授業は、クレジットカードを使うメリット・デメリットを考えさせるのですが、最終的に「クレジットカードは危険です」という流れに誘導されます。なぜなら教科書にそう書いてあるからです。テストにも出題されるので、「クレジットカードは危険です」という意識でいないと正答になりません。
キャッシュレスとクレジットカードは切っても切り離せない関係ですが、クレジットカードの場合、デメリットを強調する授業となっています。だから、キャッシュレスを推めたいけど、キャッシュレスには抵抗があるわけです。投資に関しても、実際に学校で教えるようになると、デメリットを強調する授業となるでしょう。教えている教師が投資に無関心な人です。リスクを嫌うので、公務員になった人も多いです。
つまり、学校で金融教育をやっていないと声を上げて、現実に金融教育が取り込まれているのに、推進派の意図とは真逆の授業をしているので、金融教育をしていないように感じるという流れになるのでしょう。だから、教科の新設をして、目立つところに置いてほしい、となるのでしょう。
教科の新設とは、国語や数学のようにテストをして、評定がつく教科なのか、数字による成績がつかない道徳のような位置づけでしょうか。それよりも、「総合的な学習の時間」で扱う項目にするのが、現実的で、実現に近いと思います。それぞれの教科で学習する内容を横断的に展開していくのが「総合的な学習の時間」ですから、社会科・家庭科・数学など、さまざまな知識を総動員して「自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成」していくことになるのではないでしょうか。
「総合的な学習の時間」で扱われないとすれば、よほどニーズを感じていないということなのではないでしょうか。投資やクレジットカードは、使わなければ得はしないけど損もしないです。知らないほうがいい、寝た子を起こすな。