相対評価から絶対評価に変わって、3年が経ったのかな?(4年かな?)
偏差値教育からの脱却だったのですが、偏差値と偏差値教育と相対評価は、微妙に違います。
偏差値は数学の統計用語です。身長・体重・知能などは、正規分布することが知られています。
学力も正規分布します。
分布のばらつきをもとに、平均値からどれくらい離れているかを数字にしたものが偏差値です。
ここまではいいのですが、当時は、コンピュータも普及していないので、計算が大変です。
平方根の計算がありますから。
そこで、200人、300人の少ない集団でも、「正規分布していると仮定」して、人数で上位何番目は偏差値が何点という簡易的な算出をするようになったのです。
この偏差値は、この時点で数学的な本来の偏差値ではありません。
そして、5段階評定の5は何人と人数で決められるようになったのも、コンピュータのない時代の簡易的な算出に基づくものです。
コンピュータが普及した現在は、数学的な偏差値の算出はほんの一瞬です。
相対評価を見直す前にすることがあったのです。評定算出の電算化です。
しかし、数学が苦手なのか、数学的なことは無視して、絶対評価に移行しました。
本来の偏差値算出では、評定の人数は不定です。
必ず1は何人つけるという制限はありません。
全く同じ得点で、一方は4で、他方は3になるというおかしな結果にもなりません。
そして、自分の学力を、順位ではない数値で、正確に知ることができます。
順位は落ちこぼれを生みますが、本来の偏差値は教科が違っても、あるいはテスト結果を時系列に並べても、きちんと比較できる資料になります。
自分の中の比較をする正確な資料となるのです。
安易に他人との比較ではない、きめ細かい指導が可能になるはずです。
所詮、母集団を元にした数字という人がいますが、現状ではもっとも正確に学力を示すものになります。
それ以上を求めるなら、毎回、全国一斉にテストをおこなうしかないです。
ところで、絶対評価は、正確にいうと相対評価同様、正規分布になるはずです。
日本全国の生徒を集計すれば、正規分布するように評定を決めなければなりません。
しかし、それは当然無理なので、到達目標を決めて、評定を算出するのです。
5や1に偏った場合は、到達目標の見直しがされます。
(そもそも到達度というのも絶対評価を実施するための苦肉の策だと思うんですがね…)
その辺りを勘違いしているのか、到達目標の設定を誤ったのか、5に偏った評定がされているのが現状です。
やはりボーダーラインにいる生徒には、一つ上の評定をつけてしまいますよ。
その結果、学力が落ちているのに成績だけが良くなっているという不思議な現象がおきています。
結局、絶対評価は、数値に意味がないですし、その数値の根拠が曖昧なので、保護者の方も納得しません。
また、職員室の話題で「5の学力は少ないが4の学力の生徒は多い」など、学校ごと、学年ごとに分布があり、教師は、それを感覚的に見抜いています。
ここで感覚的に感じていることは、実は、先ほどの数学的な偏差値による評定の分布に近いものになっています。
つまり、教師が納得する評定算出方法は、数学的にもしっかりしているものとして、すでに存在しているのです。
もし見直すなら、科学的にしっかりと根拠のあるものにしてほしいですね。
選挙の票稼ぎのような政治家が話し合っても、歴史は繰り返すだけでしょうが…。